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「風しん」にご用心(松島海岸診療所医科)

みなさん、インフルエンザが流行ってきましたが体調はいかがでしょうか?

ところで昨年は「風しん」という言葉をニュースで聞く機会が多かったのではないでしょうか。

「風しん=3日はしか」という別名で覚えている方も多いと思います。現時点では、関東を中心に流行していますが、東北地方でも油断はできません。また、風しんは妊娠出産を控えている女性だけではなく、現在働き盛りの30〜40歳の男性方にも同様に注意していただきたい病気です。“妊娠初期の女性がかかると生まれつきの難聴、白内障(目のレンズの部分が白くにごって見えなくなる病気)、心臓病、精神運動発達遅滞などを持った先天性風しん症候群(CRS)の子どもが生まれることがあります。

国立感染症研究所の追跡調査によると、2012年から2013年にかけての風しんの流行では、先天性風しん症候群になった子どもは全国で45人に上り、このうち24%に当たる11人が心臓の病気や肺炎などのため、生後1年余りまでに死亡していたことがわかりました。”(引用:Know VPD:http://www.know-vpd.jp/vpdlist/fuushin.htm)風疹には予防接種がありますが、これは妊娠中ないし、妊娠を予定している3ヶ月前以降には女性は受けることができません。ですので、女性だけでなく父親となる男性も家庭内に感染症を持ち込まないよう、計画的に予防接種を受けておくことが望ましいです。ご自分が風しんの予防接種を受けるべきかどうか悩まれる方もいらっしゃると思います。

「昔、風しんにかかった」というのは、似たような症状を起こす疾患もあるため残念ながら確実とは言えません。可能であれば、ご自分の母子手帳を確認していただき、2回の「麻しん風しんワクチン」接種歴(28歳未満の方は2回接種している可能性が高いです)があれば、3回目は不要です。接種歴が不明、ないし1回のみの方は2回目の接種をお勧めいたします。

また平成31年3月末までの期間は宮城県でも、下記の1)〜3)のいずれかの条件を満たす方については風しん抗体価の検査を無料で受けることができますので、かかりつけ医療機関でご相談いただければと思います。

1)妊娠を希望する19歳から49歳の女性、

2)「風しんの抗体価が低いことが判明している妊婦」と同居している方、

3)「風しんの予防接種歴があり,かつ,風しんの抗体価が低いことが判明している妊娠を希望する19歳から49歳までの女性」

生協だより新春号より(文:櫻井広子医師)